突然ですが、ボクスターを手に入れました。
986型と呼ばれる、2.7リッターのマニュアル車、久しぶりのスポーツカーに心躍ってます。
で、なぜドライビングレッスンなのかって?
240馬力のこのMR(ミッドシップリアドライブ)スポーツカーと真剣に向き合うために、まずは自分の運転技量に向き合う必要があると感じたもんで・・・(汗)
数あるスクールの中でも今回受講したのが「Yui Racing School(ユイレーシングスクール)」が主催する日本で唯一のオーバルコースを使ったドライビングレッスンなるもの。チャンネル9の取材を通じて知り合ったポルシェ乗りの江尻氏おススメのレッスンだったので迷わず申込、はじめてのドライビングレッスンを受けることになりました。
レッスン当日、会場となる富士スピードウェイに近づくにつれ雨脚は強くなる、
そしてAM8:00受講スタート。
レーシングスクールの代表を務めるトム・吉田先生による座学。
タイヤ4本への加重について、フロント加重、リア加重、コーナリング時の加重について、
そしてコーナーリング時にとっても重要となるイーブンスロットル、トレイルブレイキングといった操作方法を理論的に教わる。
この馴染みのなかった操作方法を簡単に言うと、
コーナー侵入時から旋回途中まで「薄いブレーキング」を使ってスピード、車の向き、加重をコントロールするブレーキワークのこと=トレイルブレーキング
コーナーリング中に減速しすぎないようにまた加速しすぎないようにするアクセルワークのこと=イーブンスロットル
ということらしい。(先生これで合ってますかね?笑)
コーナー旋回時のこの一連の操作は、加重をコントロールし旋回スピードを保ち、コーナー出口でより高い初速で立ち上がることが狙い!
ということと理解している。(ですよね?先生)
なんとなく頭で理解しつついよいよ実技へ。
参加台数12台を4台1組みの3グループに分け、パイロンでレイアウトされたショートオーバルへグループごとにコースイン。
はじめての参加ということで、まずはトム先生がボクスターを運転、私は助手席で先生の手ほどきを受ける
40km/h定速でパイロンに添ったインベタ走行、徐々にスピードを50km/h定速~へと上げていく。
加速→ブレーキング→トレイルブレーキング→イーブンスロットル、そしてまた加速へ、を繰り返し何度も教えていただいた。
そして今度は自らハンドルを握り先生から教わったことを実践、何周も周回を重ね基本操作を反復練習。
その模様がこんな感じ(笑)
VIDEO
続いてはパイロンに添ったインベタ走行から、アウトインアウト走行のトレーニングへ。
アウトからブレーキング、コーナーに侵入しクリッピングポイントへ、アウト側のコーナー出口に向かい、ステアリングを戻し直線加速といった具合。
ここでも基本は、加速→ブレーキング→トレイルブレーキング→イーブンスロットル→加速へ、のルーティンに変わることはない。
が、インベタのそれよりもスピードも上がりゆとりをもって操作ができない(笑)。
「減速しすぎ~、もっとコーナースピード上げて~」とFMラジオから先生の指示が。
レッスン中はカーステレオの周波数を合わせリアルタイムで指示が飛ぶシステム。
その後も「トレイルブレーキングは~、どうしたの~」「フロントに加重掛かりすぎ~」「目線が近い~」などなど・・・、
まるで同乗レッスンを受けているかのごとく一つ一つの操作をバッチリみられてる感じでごまかしは効かない。
でもリアルタイムに指摘が入ることで、今の操作は良かったのか悪かったのかがよくわかりとてもありがたい。
続いては、直線距離176mに伸ばし駐車場を目いっぱい使用したオーバルのロングコースにレイアウトを変え、
アウトインアウトのラインでフル加速、ブレーキング、コーナーリングとサーキット走行さながらのスピード感でトレーニング。
その模様はこんな感じ(笑)
VIDEO
時には反対廻りや競争や追いかけっこなどの要素を織り交ぜてくるので、見ること、やること、考えることが増えて頭が「フリーズ」することも(笑)。
そんな時は講師陣に同乗走行を依頼し、これまでのレッスンのおさらいとマンツーマンの技術指導を頂戴して頭を切り替え再度アタック。
そんなことを繰り返しながらとにかくオーバルコースを何周も周回することで運転操作を頭と体に徹底的にインプットしていく。
この日のレッスンで走行した距離は100kmを超えていたとかって話です。仮にオーバルのロングコースを450m/1周と仮定しても200周以上周回している計算、
途中の昼食をはさみ、レッスン終了の16:30まで、文字通り「みっちり」と走りを楽しむ一日となった。
今回受講した12名で初参加は実は私だけ、トム先生曰く「毎回受講生のほとんどがリピーターの方」という。
一度受講することでレッスンの魅力にはまっていくんだとか。
安全が担保された場所で本気で車を走らせることで、公道では知ることのできない車の性能、挙動、限界というものがみえてくる。「これ以上の操作は危険だよ」「まだまだ行けるよ」など、車からの応答を正確に読み取り適切に操作を行えるようになれば、どれだけ車の運転が楽しくなるだろうか。そして今回参加して感じたのは、レッスンを受けながらも、モータースポーツをやってる感覚だ。本気でクルマと向き合ってこれだけハードに走り込める充実したレッスン内容に、学生時代の部活動に似た感覚を覚える。そして一度その充足感を知ってしまうと「もっとうまくなるために」「スポーツをしに」と何度も通いたくなるのがYui Racing Schoolということなのだろう。
レッスンを受けて分かった事、
ブレーキの掛け方・使い方、加重移動、断片的ではなく連動した操作、目線、それと冷静な判断の大切さだった。
要はレッスン中に指摘されたすべてのことなんだけど、
オーバルロンガーのハイスピードなコースではなおのこと、全てがうまくいくことでかなり気持ちの良いコーナーリングができる。
わかったようなことを言うつもりはないが、何十周に一度ぐらいは「お、今のは良いかも!」って思えたのも事実。
ボクスター歴2ヶ月程度の私ですら少しづつ運転のコツをつかむことができたように感じる、
あくまでも自分なりにではある。(苦笑)
せっかく教えていただいたので、「もの」にするためには日々の練習と合わせレッスンに通わないとね。
ということで、今後も引き続きお世話になるつもりですので。
見捨てずお付き合いのほどm(_ _)m。
【今回お世話になった方々】
トム・吉田氏
Yui Racing School(ユイレーシングスクール)の校長(組長とも呼ばれている)
アメリカで様々なモータースポーツや日本人向けのレッスンを立ち上げるなどモータースポーツ界に長く尽力されてきた人物。
日本に帰国後、1999年にユイレーシングスクールを設立、今年で設立17年を迎える。
これまでに受講した生徒は15,000人にも上る、
トム・吉田氏の人柄とカリキュラムに魅了され何度も受講する生徒が本当に多いようだ。
YRSの教科書は必読もの↓ ぜひこれを読んでレッスンを受講してみてはいかがだろう
http://www.avoc.com/5media/textbook/textbook.php?page=0
Yui Racing Schoolの「Yui」とは、現在アメリカに住む愛妻の名前が由来とのこと。
あまり必要のない情報かもしれないが覚えておくとよいかも(笑)
YRSの講師陣
トム・吉田氏(写真中央)とレッスンのお手伝いを担った講師陣二人。
右は今回受講を勧めてくれた江尻氏、左は春日氏。
二人共にYRSの卒業生で校長ゆずりの凄腕の持ち主たち!!
とっても参考になる同乗走行、ありがとうございました!
【参加者の声】
参加者の方からお声をいただきました、ご協力ありがとうございました!
池田さん(43才) 会社員
2014年モデル ボクスターPDKでのご参加。
勤務先の社長の影響でこの車を購入して早や2年、
オープンモデルの爽快感と真後ろから轟くエンジンサウンドに魅了されっぱなしと、
こちらのボクスターにぞっこんのご様子。
YRS参加はすでに5~6回とヘビーユーザーとのこと。
「YRSは一日中走りこめて、テクニックと安全を教えてもらってます。
ボクスターのパフォーマンスを100%引き出せるようになるまで今後も通い続けます!」
とのことだ。
宇田川さん(52才) 会社経営
2015年モデル 991GTSでのご参加。
友人の影響で991カレラを購入するもすぐに乗りかえ、GTSを新車で購入したという宇田川さん。
スポーツエキゾーストから出るサウンドもスタイリングも、とにかくすべてが最高です!
とこちらもポルシェにどっぷりはまっているよう。
「YRSは一般道ではできないことや車本来のパフォーマンスを出せる貴重な場所、
おかげで毎回新たな発見の連続でクルマの奥深さを教えてもらってます!」
と今後も定期的にレッスンを受講したいとのこと。